コロナ後遺症は二つのグループに分けられるんだ!という研究

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はじめまして、ライターのSOURAと申します。

早速ですが皆さん“コロナ後遺症”ってご存じですか?

海外ではLong CovidやPACSと呼ばれています。

コロナにかかった後に慢性疲労や息切れ、嗅覚障害などを起こす病態で、最近の研究(文献1)だとコロナにかかった人の40%がなるというデータが出ており、世界で二億人以上いるんじゃないかと推測されています。

ただその研究だと症状が一つでもあれば後遺症としてカウントされちゃうので、実際にコロナ後遺症に長く苦しんでいる人はどんな症状群を持っているのかがわかりづらい、つまりコロナ後遺症ってどんな症状がパッケージされているのか、という実際的なところがよくわからないという問題がありまして、そこで以下の研究(文献2)を参照してみました。

これはイギリス全土の50万人以上を対象に、コロナに罹患したことがあるか、あるとしたらどれくらいの期間?どんな症状?というのを調査した研究(査読前)です。

この研究ではそこからさらにクラスター分析を行っており、その結果としてコロナ後遺症には二種類のグループが存在するという結論が導かれました。

この研究からまず感染後の症状の有病率を追跡していくと、4週間後間後から12週間後で有病率は大きく下がるものの、それ以降はかなり緩やかなカーブを描くという結果に。

全体の割合としては12週の時点で最低一つの症状を持っている人が全参加者の5,75%、3つ以上の人は2.22%いました。

よって12週の時点でどんな症状があるか、持続するかはかなりのところ確立されていると言えると思います。そこで12週時点で症状をクラスターごとにまとめると、倦怠感がメインのグループと呼吸器症状がメインのグループに分けられました。

倦怠感がメインのグループだと倦怠感、睡眠障害、筋肉痛、嗅覚障害、味覚障害といった症状が多く、人数はおおよそ15800人。

呼吸器症状の場合は息切れ、胸が苦しい感じ、咳などが多く、人数は大体4500人ほどでした。

集団全体で見るとほとんど全ての症状は時間経過で治っていくものの、グループごとに見ていくと倦怠感グループでは倦怠感が持続しやすく、呼吸器症状グループでは息切れといった症状などが持続しやすく、時間が経過しても症状が残るという結果になっています。

つまり倦怠感グループでは咳などは治っていき呼吸器症状グループでは倦怠感などが治っていくものの、主要な症状は持続するということです。

実際には呼吸器症状がメインであっても倦怠感などが出ることは決して珍しくないものの、比率としては呼吸器症状がメインの人は倦怠感メイン3,5人に一人程度とやや少ないという比率になっています。

またコロナ罹患時に重症であると呼吸器の症状が出やすいそう。(急性期に重症であった割合が43.5%vs27.4%)

日本の場合はコロナにかかっても85%ほどが軽症とされるものの、重症であること自体がコロナ後遺症のリスクとされている(文献3)ため、コロナ後遺症患者の中でみると急性期に重症であった人も少なからずいるはずで、コロナ後遺症の中でもどっちのグループに属しているのか正確に見極めることが大事になってくるかもしれません。

以上からコロナ後遺症にも種類やパターンがある可能性があり、それに伴いどの治療法が有効であるか変わってくる可能性があるといえそうです。

治療法の効率的な探索が待たれるところですね。

(文献1) https://academic.oup.com/jid/advance-article/doi/10.1093/infdis/jiac136/6569364?login=false
(文献2)https://www.medrxiv.org/content/10.1101/2021.06.28.21259452v1.full
(文献3) https://www.medrxiv.org/content/10.1101/2021.09.22.21263998v1.full-text

SOURA

コロナやlong covid(コロナ後遺症)に興味津々なただの一般人。
Twitterをメモ代わりにしていたらなぜかスカウトされました。
コロナの影響を考えるときは様々な視点を大事にしています。

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